帯状疱疹は、水ぶくれを伴う発疹(水疱)が、皮膚に分布している神経に沿って帯状に出現する疾患です。
主症状は、皮膚症状(水疱)が見られる2~3日前から痒みや痛みを感じるようになり、1週間程度経過すると発熱、頭痛や水疱の多発といった皮膚症状がみられることがあります。
幼少期に水痘(みずぼうそう)にかかると、水痘・帯状疱疹ウイルスが終生にわたり、体内に潜伏感染し、加齢や免疫機能が低下した際などに再活性化して「帯状疱疹」を発症します。また、皮膚症状(水疱)が治った後も、長い間、痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性があります。
原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスに対しては、成人のおよそ9割以上の人が抗体を持っていることから、既にほとんどの人が感染していると考えられ、誰もが帯状疱疹を発症するリスクがあります
【帯状疱疹ワクチン「シングリックス®」の効果】
不活化ワクチンであるシングリックス®の2回接種の効果については、臨床試験において、帯状疱疹の発症予防は50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%と高い有効性を認めました。帯状疱疹後神経痛(PHN)の発症予防についても、50歳以上で100%、70歳以上で85.5%の減少率を認めました。シングリックスの有効性ついては追跡調査が行われていますが、2022年10月に、ワクチン接種後少なくとも10年間は予防効果が持続することが確認されました。
【どんな人にお勧め?】
接種対象:50歳以上の方もしくは18歳以上で帯状疱疹にかかるリスクの高い方(下記に記載)になります。
帯状疱疹にかかったことがあるひとの再発予防としても有効です。
【接種スケジュール】
2回接種が基本です。 1回目と2回目の間隔:2か月あけます
接種間隔が2か月を超えた場合、6か月後までに2回目を接種します。
2023年6月に適応が拡大になり、帯状疱疹にかかるリスクが高いと考えられる
18歳以上の人も接種対象となりました。以下のような状態の人を指します。
・疾病または治療により免疫不全である人、免疫機能が低下した人または免疫機能が低下する可能性がある人
・上記以外で、医師が本剤の接種を必要と認めた人
また、このような状態にあり、ワクチン接種スケジュールを短縮することによりベネフィットが得られる場合には、1回目の接種から2回目の接種まで間隔を1か月まで短縮することができます。
【接種費用】:1回分22000円(税込)
2回合計で44000円(税込)
任意接種のため全額自費負担になります。
※お住まいの自治体によっては1回あたり5000円~10000円程度の接種費用の補助がある場合がありますので、詳しくは各自治体担当課等にご確認ください。
(追記)令和6年4月1日より、蟹江町にお住まいの50歳以上の方対象に5000円の接種費用が補助されます。
ワクチン接種後に①領収書と②本人確認書類③申請者名義の振込先の金融機関がわかるもの(通帳等)を持参していただき、蟹江町保健センター健康推進課窓口へ償還払い手続きに行ってください。
【ワクチンの副反応】
他のワクチンに比較して局所性副反応の頻度は高いですが、いずれも3日前後で消失することが分かっています。
【ワクチンの禁忌】
当ワクチンに対しての強いアレルギー症状を起こしたことがある場合以外には禁忌はありません。